喘ぐ急登 ディス小屋へ

matterhorn2

2013年02月11日 10:22

                                    オートルート: スイス ディス谷


 ディス湖から核心のディス小屋(Cabane de Dix, 2928m)へ

 通常のオートルートのコースでは、実はディス湖(Lac des Dix, 2370m)からはディス小屋に向かうのではなく、アローラ(Arolla、2006m)へ、リードマッテン峠(Col de Riedmatten, 2919m)を越えて直接向かうことになっています。これから向かう、ディス小屋を経由するルートは、あくまでバリエーションコースです。しかし、地図を見ると、ディス小屋の位置がとてもいいのです。ほぼ3方向を氷河に囲まれており、抜群の展望が予想されるのです。ただ難点は、小屋からアローラへ向かうのに、氷河を横断する必要のあることです。当時、景色を堪能することを優先し、小屋で氷河の状態を確認すればよいとの楽観的な気持ちで向かいました。




<シェイロン氷河のサイド・モレーンを行く>

 ディス湖が終わると、突如急登に変わります。シェイロン氷河(Glacier de Cheilon)のサイド・モレーン上を、ジグザクに高度を上げていきますが、途中であごが上がってしまいそうでした。しかし、好天下での抜群の展望が、疲れを癒してくれます。 写真の左端がシェイロン氷河ですが、石屑に覆われています。モレーンは、この石屑が積もり重なってできた、石屑の壁のようなものです。





<モレーンとモンブラン・デ・シェイロン>

 モレーンはある程度まで登ると、徐々に傾斜が緩やかになってきます。氷河地形では、急峻な段差越えと、なだらかな平坦部歩きの繰り返しになります。ようやく、モンブラン・デ・シェイロン(Mont Blanc de Cheilon)が間近に迫ってきました。





<ディス湖方面の展望>

 少し説明的ですが、振り返ってディス湖方面を眺めたものです。 遠くに、先ほどいたディス湖が見えています。





<ようやくディス小屋に>

 モレーンを登りきると、ついにディス小屋が見えてきます。予想通り、小屋の周囲が氷河に囲まれており、抜群の展望です。 小屋は、小さな丘の上に建てられていて、視界を遮るものがありません。 小屋の右手から裏に回っているのが、シェイロン氷河(Glacier de Cheilon)になります。
 なお、付け加えておきますが、この好天は夕方までもちませんでした。。。




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