たまりば

旅行・観光 旅行・観光立川市 立川市

スポンサーリンク

上記の広告は、60日以上更新がないブログに表示されています。
新たに記事を投稿することで、広告を消すことができます。  

Posted by たまりば運営事務局 at

TMR: 超珍しい 闘うアイベックス トゥールロ峠にて

ツール・モンテローザ(Tout du Monte Rosa, TMR):アンザスカ谷

トゥールロ峠(Colle del Turlo, 2731m)からの下り道で、
途中、石ころが降ってきた。
斜面は、植物もあまりない、岩と石屑の急斜面。
やばいかもと、見上げると、
アイベックス(Ibex, 独語でシュタインボックSteinbock)の一群がいた。
落石の下手人は、こいつらだ! 

こちらでは、何気ない斜面でもときどき落石に出合う。
これは、シャモアやアイベックスなどの動物に起因することも多いのである。
彼らは、普通は静かに歩いているので、落石を起こすことはないのだけど、
人などに驚くと走り出し、この結果、落石を起こす。

が、今回は違った。
アイベックスのオス2頭が、メスか縄張りを巡って闘っていたのである!
大きな角と角を、勢いをつけてぶつけ合うのである。
テレビなどの映像では見たことがあったけど、
闘う生の姿を見るのは、これが初めてだ(18年間で)。
それも、滅多に見られない、アイベックスたちのである。

角と角がぶつかると、乾いた音が谷に響き渡る。
カツーン、カツーンと。

負けた方が退散するまで、執拗に絡んでいた。
じっと一部始終を見ていた。
付近の登山道にいたのは私だけ。
慌てて、カメラを出して撮る。
このシーンを見ていた人は他にいないだろうと思いながら。。。



闘うアイベックス




執拗に闘うアイベックス

  


  • 2015年02月28日 Posted by matterhorn2 at 20:20Comments(0)Tour du Mont-Blanc (TMB)

    TMR: 苦難のトゥールロ峠越え

    ツール・モンテローザ(Tout du Monte Rosa, TMR):セシア谷

    パストーレ小屋からアンガスカ谷(Valle Anzasca)の
    マクニャーガ(Macugnaga, 1327m)までは、本当に長い。。。 

    そして、TMRでは唯一、途中交通機関を使って省略できる部分がない。

    現地表記のコースタイムで、
    小屋からトゥールロ峠(Colle del Turlo, 2731m)までが3h40m、
    残りが4h20mで、トータル8h!
    日本人の通常ペースならば、これでも9-h以上かかるとみた方がいいだろう。
    特に、下りが長く、途中でいやになってしまう。
    実際、ほとんど休憩をとらずに一気に歩いて約8hかかった。
    これでコースタイム通りがやっとだった。
    登りよりも、下りが長いのがとても辛い。

    トゥールロ峠越えは今回始めて歩くので、峠からの展望にとても期待していた。
    けれども、やや予想が裏切られてしまった。
    安易に、モンテローザの高峰群が見えるものと決めつけていたら、
    実際は中間の別の尾根が邪魔で全然見えない。
    それに、峠自体も急峻で、鞍部というよりも切戸(或いは窓)に近いため、
    展望は、登ってきたセシア谷とこれからゆくアンザスカ谷の支谷が見えるだけだった。

    また峠付近の斜面は、ガレ場でかなり急峻。
    でも、登山道自体は緩やかな立派な石畳になっていて、上り下りとも結構楽勝。
    まあ、これでコースタイムを稼げたのかもしれないと思う。
    モンテローザの高峰は、パストーレ小屋から峠への登りの途中まで見えている。
    その後は、マクニャーガに近づくまで見えない。
    出し惜しみにも程があると腹が立てつつ、でもしかたないなあと思いながら歩いてゆく。。。



    トゥールロ峠への登り道 背後がモンテローザの一部




    狭いトゥールロ峠




    トゥールロ峠付近の道 全て石畳
      


  • 2015年02月27日 Posted by matterhorn2 at 11:17Comments(0)Tour Monte Rosa (TMR)

    TMR:モンテローザ南峰群を望むセシア谷奥のパストーレ小屋

    ツール・モンテローザ(Tour Monte Rosa, TMR):セシア谷

    アラーニャから次のアンガスカ谷(Valle Anzasca)のマクニャーガ(Macugnaga)へ行くには、
    途中トゥールロ峠(Colle del Turlo, 2731m)を超えてゆく。
    でも、これがとても、とても長い(現地道標で9h以上)、
    そして途中で補給できるところがほとんどない。
    なので、行程を少しでも楽にするため、
    普通セシア谷奥のパストーレ小屋(Rif. Pastore, 1575m)に前泊する。
    そうすれば、8hで行けることになるからだ。
    アラーニャからは、谷底を歩いて、約1h30m程度のところ。
    またアラーニャからはパストーレ小屋下まで、
    小型のローカルバスが運行されているので、これを利用することも可能だ。
    CAI経営で、小屋の一部は、やはりアラーニャ風建物。その1つに泊まることができた。

    パストーレ小屋からは、谷奥のモンテローザ山群が良く見える。
    でも、最高峰のDufour峰は見えない。ここから見えるは、
    その南峰である、Parrot峰(4436m)とGnifetti峰(4554m)だ。
    泊まった夕方はガスって見えなかったけど、早朝快晴で、山々が輝いてくれた。
    久々朝焼けを拝むことができ、とても感動したのを覚えている。



    素敵なパストーレ小屋



    パストーレへの道 なだらかな川岸をゆくが最後はすごい急登



    夜明け前 小屋前からモンテローザを望む
      


  • 2015年02月25日 Posted by matterhorn2 at 14:06Comments(0)Tour Monte Rosa (TMR)

    TMR:雲の中、オレン峠からの下りで道を間違える

    ツール・モンテローザ(Tour Monte Rosa, TMR):セシア谷

    少し話が戻りますが、オレン峠越えをしたときの出来事です。

    オレン峠(Col d’Olen, 2881m)から
    アラーニャのあるのセシア谷(Val Sesia)を見たら、
    湧き上がる雲で、谷が完全に満たされていた。

    オレン峠のある尾根筋を境に、東西で全く天気が異なっていたのです。
    西側は快晴状態で、中腹に少し雲がある程度、
    でも東側はどんどん雲が湧いてきて、一面の雲海状態。
    オレン峠付近をうろつくうちに、ついに峠一帯も雲の中になってしまった。
    これが、後で悲劇を招く。。。

    実は、オレン峠やサラッティ峠のある尾根を境に、行政区間が変わる。
    つまり、これまではアオスタ谷州だったのが、ここからピエモンテ州になるのです。
    普通なら何も気にすることはないのですが、
    実は登山道の道標に大きな変化が現れるのです。
    アオスタ谷州の道標がとてもしっかりしているのに対し、セシア谷はとても貧弱。
    これを知らなかったため、アラーニャ(Alagna, 1190m)への下山途中の分岐点(~2400m)で、
    完全なガスの中(視界は数10m程度)、小さな道標を見落とし、
    TMRとは別の道(隣の谷)を下山してしまったのです。
    途中で、分岐点が現れないのでおかしいと思ったのですが、
    多くの人が進んでゆく方向についていってしまった。
    中腹まで降りてから、人に聞いてみて、間違いを確信(索道のある隣の谷)。
    TMR正規道ではないけど、アラーニャには辿り着けるので、
    諦めてそのまま下ることにしました。

    でも、悔しいので、実はです。
    翌日の天気が悪い予報だったので、アラーニャに停滞した後、
    セシア谷奥のパストーレ小屋(アラーニャから2h)まで行く日の朝、
    再度分岐点(~2400m)まで行って、TMR正規道(Otro谷)を下ってみました。
    正規道の方がより長いのですが、索道がなくて、とてもいい感じでした。
    特に、途中の小さな村(Otro)の集落は、もうアラーニャスタイルの建物なので、
    何とも言えない雰囲気なのです。


    花畑が広がるOtro谷上部



    TMR正規道のOtro谷集落



    ガスり始めるオレン峠付近



    セシア谷の道標

    岩に書かれたペンキか、小さな鉄板のみ、実に目立たない  


  • 2015年02月23日 Posted by matterhorn2 at 20:43Comments(0)Tour Monte Rosa (TMR)

    TMR:アラーニャは中心部の街並も素敵

    ツール・モンテローザ(Tour Monte Rosa, TMR):セシア谷

    アラーニャには、古い建物ばかりではないです。
    近代的な建物多くあるし、石造りの中世風もある。
    例えば、中心にある教会だ。これは、もちろん石造り。
    これが街で一番目立つだろうと思う。
    でも、その隣には近代的な駐車場を建設中だった。
    釣り合うのかなと心配してしまう。

    また、メイン通りには、観光案内所と共に、小さなスーパーや銀行もある。
    そして、教会の隣には、10年も前に利用したホテル、モンテローザがそのままあった。
    今回も、これを利用。外観に能わず、内装も重厚なのだが、やや古い。
    泊まった部屋の窓が開かず、この修理に小一時間費やしてしまった。
    事前に、直しておけと言いたくなる。。。 
    ホテル前は、1Fにバーがあるためか、椅子とテーブルが多くあり、客も寛いでいる。

    メイン車道は、市街脇の川岸を通り、中心を避けて設けられている。
    このため、バス停もそこだ。なお、アラーニャから次のマクガーニャへ、
    交通機関を使って迂回しようとすると、とても大変で丸1日かかる。
    まず、谷をバスで南下し約1.5hでローカル鉄道駅に行き、
    ここからさらに鉄道で南下して、ドモドッソラへ北上するメイン鉄道に乗り替え、
    最後に、バスでマクガーニャ(1h)へ行く。
    各路線の本数が少ないので、(i)で十分な情報を入手した方がいいであろう。

    また、先に書いたように、道標の貧弱さは、アラーニャの街中でも同じだ。
    他のアルプス地区とは異なり、
    街中にハイキングの道標(特にコースタイム付き)がほとんどないのである! 
    観光案内所前の看板に地図があるだけだ。
    なので、自身で地図を持っていないと、TMRで逆コースを行くときなど、
    Otro谷への入口が本当に分かりにくい。。。
    これには困ったものだと思う。



    教会の今(2014年)



    昔と変わらないホテル:モンテローザ



    賑わう街の中心通り

      


  • 2015年02月21日 Posted by matterhorn2 at 10:49Comments(0)Tour Monte Rosa (TMR)

    TMR:アラーニャ独特の古い建物群に感動

    ツール・モンテローザ(Tour Monte Rosa, TMR):セシア谷

    セシア谷のアラーニャ(Alagna, 1190m)は、比較的大きな街。
    すごく谷奥で、交通の便はとても悪いとは思うのだけど、
    意外に大きな街として発達している。
    まあ、スイスのツェルマット同様、今やリゾート地なので、
    住民の民家よりも、貸別荘などの方が多いのかもしれないですが。。。

    ここには、ここにしかない独特の建物群があるのです(前の記事にも書いた)。
    それは、シャレースタイルの建物の側面に、木組みの桟が張り巡らされていて、
    冬場の多量の雪から、生活道(とはいってもテラスのようなもの)を守っているのです。
    特に、古い建物が味わい深く、街中で色々な路地に入り込み、
    これを見つけ出すのがまた楽しいです。

    このため、これらを見て回るだけでも、ここに滞在する価値があるのです。
    写真好きにはたまらないでしょうね。
    古い建物群は、街の中心よりも、その周辺にある集落に残されているので、
    アラーニャに滞在して、これらを巡るのが最もいい。
    オレン峠からのTMR道途中のOtroや、隣の谷の途中の集落にもこれらが残されている。
    特に、Otro集落には、この建物のままの山小屋があるので、
    いつか利用してみたいとも思ってしまう。
    今回、偶然の下山道の選択ミスで、これらを巡ることになってしまった。



    建物の木桟に飾られた花



    アラーニャの独特の建物(1)



    アラーニャの独特の建物(2)



    木桟の内側には共有通路がある

      


  • 2015年02月19日 Posted by matterhorn2 at 09:48Comments(0)Tour Monte Rosa (TMR)

    TMR:オレン峠付近で見た 壁にしがみつくシャモアたち

    ツール・モンテローザ(Tour Monte Rosa, TMR):セシア谷

    ガビエット小屋に泊まった翌日、オレン峠越えでアラーニャに向かった。
    途中は、ゴンドラリフトの脇を登るので少々つまらないが、
    峠までの辛抱。途中ピステなどが入り組んでいて、迷い易い。
    オレン峠では、登ってきたグロッソネイ谷を見下ろしながらの大休憩。
    ここからは、アラーニャまで1700mの一気下りなので、心の準備が必要だ。

    10年前に来た時、この峠にある山小屋(2つある)に泊まったので、
    これを見に行ってみた。
    すると、一方は完全な廃墟、他方は閉鎖中(夏季のみ?)だった。
    標高がほぼ3000mで、展望がとてもいいのだけど、閉鎖とは残念。
    でも、その代わりに珍しい光景を見ることができたのです。

    それが、以下の写真。
    小屋の石壁に、何とシャモアの群れが、まとわりついているのです。
    良く見ると、皆夢中になって石垣の壁で何か食べている。
    いや、舐めているのだろうと思う。
    想像では、一応塩だと思うけど、定かではない。
    こちらの動物にとって、ミネラル補給はとても重要らしいので。。。

    ともかく、写真の態勢を見てほしい。
    地面から立ち上がって舐めるものも凄いが、極めつけは、
    テラスの上から前足を畳んで、しがみついて舐めているものだ。
    舐めやすい場所は、取り尽され、
    ついにやっと届くところに手を出している感じ。
    周囲を歩く登山者は、皆びっくりして立ち止り、静かに眺めていた。
    警戒心の強い野生のシャモアが、近くでこんなに群れ、
    そして無心に食事?をしているのを見るのは初めてだった。



    しゃがみ込むシャモア



    閉鎖されていた山小屋



    歩いて越えるオレン峠
      


  • 2015年02月17日 Posted by matterhorn2 at 17:58Comments(0)Tour Monte Rosa (TMR)

    TMR:氷河を間近に インドレン展望台へ モンブランも…

    ツール・モンテローザ(Tour Monte Rosa, TMR):グロッソネイ谷

    オレン峠やサラッティ峠からも十分展望が良いけど、
    インドレン展望台まで行くと、より迫力のある展望を味わえる
    (Indren, 3280m、パンフレット等によっては、
    ここをPunta Indrenとしているが、Punta Indrenは尾根筋の小ピーク)。

    サラッティ峠のゴンドラリフト駅から北北西に5分ほど行くと、
    インドレン展望台へ向うロープウェイ駅がある。
    以前はこれに気付かなかった。
    展望台は、
    モンテローザ山群の南端峰(Piramide Vincent, 4215m)の登山口であり、
    目前のPiramide Vincentから流れ落ちる、インドレン氷河の中にある。
    このため、頂上駅前からすぐ氷河上に入れてしまう。
    ここは、もうアルピニストの世界。
    ロープウェイに乗った多くの人が、装備を抱えて氷河に入ってゆく。
    時期が8月後半だったためか、観光客は少なく、
    また気温が低くてとても長居はできなかった。

    Piramide Vincentへ登る人々は、見た目にはクレヴァスのない、
    目前のなだらかな氷河をわざわざ右に回り込んで登ってゆく。
    なぜかなーと、よく見ると、正面は雪崩の跡だらけ、
    なるほど雪崩多発地帯を迂回しているのだった。
    ここからは、東側はPunta Indrenなどの尾根が邪魔で見えないが、
    西側の展望がいい。やや南西に目を向けると、
    遠望にイタリアのグラン・パラディーゾも見え、とてもすばらしい。
    実は、ロープウェイで展望台につく直前、この西側の山並みの上に、
    なんとモンブランが頭を出してくれたのです! 
    イタリアで見られる、最後のモンブランの雄姿。
    真っ白に浮かんでいるので、すぐわかるだろう。



    インドレン展望台駅前からのピラミーデ峰



    サラッティ峠のロープウェイ駅 背後に高峰群が見える



    インドレン展望台から西側の展望

     左端がグラン・パラディーゾ、手前は3000m付近なので植物もなく荒涼とした世界
      


  • 2015年02月15日 Posted by matterhorn2 at 16:45Comments(0)Tour Monte Rosa (TMR)

    TMR:地元で人気のガビエット湖畔に泊まってみた

    ツール・モンテローザ(Tour Monte Rosa, TMR):グロッソネイ谷

    TMR上、つまり歩いて、グロッソネイ谷から
    次のセシア谷(Val Sesia)のアラーニャ(Alagna, 1190m)に行くときは、
    オレン峠(Col d’Olen, 2881m)を越えてゆく。
    ゴンドラリフトを利用すると、
    オレン峠近くのサラッティ峠(Passo del Salati, 2936m)に着くのだが、
    両峠間は、わずか1km程度しか離れていない。
    なので、ついついリフト利用で楽をしたくなる。
    実際、登山道自体がほぼリフトの下を行くので、なんだかつまらない。
    でも、上部でオレン峠に分岐すれば、何とか静かになる。

    また、オレン峠には2つの山小屋がある。
    以前ここからの展望が良かったので、また利用したかったのだけど、
    何と2つとも閉鎖中。
    なので、グロッソネイ谷のスタッファルからアラーニャ間が、
    とんでもなく長いコースになってしまっていた。
    通常、ほとんどの人が中腹のガビエットに泊まり、
    ここからオレン峠越えをすることに。
    私も知らずに行って、ガビエット泊まりになってしまった。
    まあ、結果として時間に余裕ができて、
    一端サラッティ峠に行くことができたのですけど。。。

    ガビエット湖傍にある、ガビエット小屋。
    以前来たときは、昼食を取っただけだったけど、今回は宿泊。
    ここの部屋は、木調の素敵な個室(トイレ・シャワーは共同)で、
    山小屋としてはとても立派だった。
    設備と値段からすると、数日の滞在にも良いかもしれない。
    但し、小屋から見える高峰は、端のフェリクホルン(Felikhorn, 4087m)ぐらいで、
    モンテローザなどの有名峰は手前の尾根の陰で見えないです。


    ガビエット湖畔にて



    素敵なガビエット小屋



    2段ベッドが1つの木調個室

      


  • 2015年02月14日 Posted by matterhorn2 at 14:01Comments(0)Tour Monte Rosa (TMR)

    TMR:安く過ごせるイタリア グロッソネイ谷を楽しもう

    ツール・モンテローザ(Tour Monte Rosa, TMR):グロッソネイ谷

    グロッソネイ谷(Valle Grossoney)最奥の村、
    スタッファル(Staffal)は、索道(ゴンドラリフト等)が多くて超便利。
    しかも、イタリアの索道は、スイスやフランスに比べると安い。
    特に、スイスフランが高騰したので、よけいだ。
    なので、ここに滞在しても、経費は安く済むのがいい。
    観光客も多く、駐車場は車で溢れていた。

    ここからは、ゴンドラリフトやチェアリフトで、
    先のベッタフォルカ峠と共に、
    サラッティ峠(Passo del Salati, 2936m)経由で
    次のセシア谷のアラーニャ(Alagna, 1190m)まで行くことができる。
    さらに、サラッティ峠からは、
    ロープウェイで3280mの地点にある展望台(Indren)にも行ける。
    あちこち行けるのです。

    でも、この結果、
    実はベッタフォルカ峠やシッテンからアラーニャまで、一気に行けてしまう。
    なので、TMRを回る人でこの谷に滞在する人は少ないかもしれない。
    でも休養を兼ねて、ここに滞在してもいいと思う。

    また最下部のスタッファル(Staffal)からは、
    サラッティ峠へ向う途中に、中間駅のガビエット(Gabiet)がある。
    展望では、先のシッテンの方に分があるけど、
    ガビエットには大きな湖があるためか、
    湖畔で多くの人が寛ぎ、人気はこちらが上のようだ。



    スタッファルを見下ろす、中央の駐車場は車で一杯



    花で飾られたスタッファル

      


  • 2015年02月12日 Posted by matterhorn2 at 18:06Comments(0)Tour Monte Rosa (TMR)

    TMR:ベッタフォルカ峠再訪

    ツール・モンテローザ(Tour Monte Rosa, TMR):グロッソネイ谷

    シッテンに泊まった翌日、久々の好天だったので、
    ベッタフォルカ峠(Passo del Bettafrca, 2672m)にも行ってみた。
    10年ぶりの再訪。峠自体は狭隘で展望がないため、
    そこから行けるところまで北上してみた。

    リフト駅やレストランを越え、さらに登ると池があった。
    昔、ここで写真を撮った記憶がある。
    しかし、北側の高峰群の展望がいま一つだったので、稜線上をさらに先へ行く。
    この辺りは、もう岩稜しかない。
    しかし、しばらく行くと、一気に展望が開け、ようやく高峰群全体が視界に入ってきた。
    なお、この稜線の道は、リスカムなどへ登る基地となるセラ小屋(Rif. Sella, 3585m)への道。
    途中で出会った父娘に、セラ小屋まで行こうと誘われた。
    娘はまだ小学生ぐらい。道は岩稜続きだけど、一応小屋までは一般登山コース。
    小学生が行けるのだから、行けなくないはずはない。。。 
    でも、全く想定してなかったので諦めましたが、
    ちょっと魅了的なコースだと思っているのです。



    北側の稜線上からベッタフォルカ峠方面を見下ろす



    セラ小屋への稜線と白く輝く高峰群

      


  • 2015年02月09日 Posted by matterhorn2 at 21:51Comments(0)Tour Monte Rosa (TMR)

    TMR:グロッソネイ谷で最も展望の良いアルプ シッテン

    ツール・モンテローザ(Tour Monte Rosa, TMR):グロッソネイ谷

    グロッソネイ谷(Valle Grossoney)へ下ってゆくと、
    ベッタフォルカ峠、或はロートホルン峠からの登山道は、
    途中のシッテン(Sitten, 2181m)付近のアルプで合流する。
    ここが、グロッソネイ谷で最も展望が良く、快適な場所。
    広いアルプの中に、とても小さな教会があり、
    谷奥には氷河を頂いたリスカムやモンテローザが輝いて見える。
    特に、リスカムから流れ下る氷河の迫力がすばらしいと思う。

    ここは、峠からのチェアリフトと、
    谷底のスタッファルに下るロープウェイとの乗り換え中間地点。
    なので、観光客も多い。
    谷底のスタッファル(Staffal, 1814m)には、ホテルも数軒あるが、
    このシッテンには、レストラン兼務の山宿が1つあるので、
    展望を味わいたい人には、こちらがお勧め。

    2014年には、わざわざ、ここへ泊ってみた。
    部屋は全てツイン以上でお洒落、完全なホテルだった。
    アルプの中の1軒宿で、見晴らしを遮るものがない。
    広々としたレストランでは、氷河を頂く山々を眺めながら、食事ができるのもいい。
    イタリア側TMR中で、唯一山を眺められる山岳ホテルであろう。
    ただし収容人数があまり多くない。



    シッテンからのリスカム南壁



    早朝のリスカム~モンテローザ シッテン



    シッテンのアルプ、右奥に教会、前方谷底がスタッフェル
      


  • 2015年02月07日 Posted by matterhorn2 at 23:57Comments(0)Tour Monte Rosa (TMR)

    TMR:2つの峠のどちらを選択? グロッソネイ谷へ

    アヤス谷から次のグロッソネイ谷(Valle Grossoney)のスタッファル(Staffal)へ行くには、
    2つの峠越えルートから選択できる。
    1つが、ベッタフォルカ峠(Passo del Bettafrca, 2672m)で、
    もう1つがロートホルン峠(Passo del Rothorn, 2687m)越え。
    以前は、ベッタフォルカ峠越えがTMR道だったが、
    今では、後者のロートホルン峠越えがTMR正規道。
    これは、おそらく、展望と、歩き応え(歩く楽しさ)からの変更だろうと思う。

    ベッタフォルカ峠を選択すると、途中からチェアリフトを利用でき、超楽ちんだ。
    歩いて登って下っても、全部広い牧道。
    しかし、この牧道や峠からはほとんど展望がなく、
    かつ上空をリフトが動いていて実にさえない。
    展望に関しては、一応、峠の北側の岩稜地帯まで登れば高峰群が望めるが。。。

    これに対し、ロートホルン峠越えは、やや道程が長くなり、
    途中、池や、岩がごろごろした本格的登山道を通るので、
    変化があってとてもいい。
    登る途中では、白く輝く高峰群と共に、マッターホルンの頂きも見え、
    峠を越えれば、シッテン(Sitten)手前から再び高峰群が見渡せる。

    さて、どちらを選択するか? 
    以前ベッタフォルカ峠越えをしたので、今回はロートホルン峠越えにしてみた。
    峠では、強風にあおられ、あまりの寒さに長居ができなかったが、
    歩き応えがあって、とても面白かった。
    今回(2014年)は悪天続きで、たとえ晴れても不安定で、
    直ぐに雲が湧いて山のピークが見えなくなる日が多かったが、
    この日もたがわず、午後はガスってしまった。




    峠へ登る途中のアルプ 右奥にマッターホルンの頂上が



    小池から見上げたロートホルン峠

      


  • 2015年02月06日 Posted by matterhorn2 at 19:33Comments(0)Tour Monte Rosa (TMR)

    TMR:長閑なアヤス谷最奥の地 レシー

    アヤス谷(Valle d’Ayas)の最奥には、
    サン・ジャック(Saint-Jacques, 1745m)という村がある。
    でも通常、翌日の峠越えに備えて、ここまで下らない人が多い。
    町の北東の標高約2000mのところにレシー(Resy, 2066m)というアルプがあり、
    この斜面に2つの山小屋があるからだ。標高差約200mのアップダウンを省略できる。

    以前、この中の1つの小屋(Rif. Ferraro)を紹介した。
    あまりの食事の量にまいってしまった小屋だ。
    いくら美味しくても、あまりに多いと少々辛い。。。 
    もう1つの小屋は、Rif. Guide Frachey。
    ほぼ隣接しているので、どちらかは空いていると思う。
    私が利用したときは、イタリアの祝日で満杯だった。
    始めは、天井の高さが低くて立って歩けない、
    屋根裏の大部屋になってしまった。
    でも、たまたまキャンセルがあり、寝る前には、
    ゆったりしたベットルームの小部屋に移れ、ほっとした。

    小屋からは、南側が開けていて、
    アヤス谷が蛇行しながら南方へ続くのが見下ろせる。
    北側の高峰群は前山が邪魔して全く見えない。
    長閑な谷を見下ろしながら、落ち着いた雰囲気を味わえるのがとてもいい。

    ここら一帯は、イタリアのアオスタ谷州の北部で、とても谷が深い。
    もし、バス等で来ようとすると、とても大変。
    アヤス谷だけでなく、実は隣のグロッソネイ谷、
    その隣のアラーニャのあるセシア谷も同じだ。
    これらの3つの谷では、北部の谷奥に、
    お互いの行き来できる車道がないのである。
    でも夏季には、それらを繋ぐ索道が動いている。
    これを利用すれば、各谷を簡単に行き来できる。
    TMRでもこれを利用でき、実は2-3日分の歩きを短縮できてしまう。
    これを利用するか、全てを歩くかは、体力と時間次第かな。。。



    長閑なレシーのアルプ



    賑わう山小屋前にて


      


  • 2015年02月05日 Posted by matterhorn2 at 13:42Comments(0)Tour Monte Rosa (TMR)

    TMR:タンポポ咲く深い氷河圏谷をアヤス谷へ

    チーメ・ビアンケ峠(2982m)を越えて
    次のアヤス谷側に入ると、空気は一変する。

    谷底のサン・ジャック(Saint-Jacques, 1745m)まで、
    ほぼ真っ直ぐのなだらかな緑一面の斜面が続くからだ。
    でも、標高差は1200m以上で、とても長い。
    もし、テオデューロ峠から一気下ると約1700mにもなり、
    さらにとんでもなく長くなる。
    私のように膝に不安のある人は、
    やはりチェルビニアで一泊し、
    無理をしない方がいいだろう。


    タンポポの花で埋まるアルプ


    この下り道は、ずっとアルプの中で見晴らしが良く、
    途中索道がほとんどないのがいい。
    なので、素朴な雰囲気を味わえる。
    でも下り始めると、谷深過ぎて、
    左脇にあるはずの高峰群は、
    前山の影になって見えなくなるのが残念、
    ただひたすら、
    遠方に見える谷底を目指して下って行くだけになる。


    2つ目のU字谷から3つ目を見下ろす


    でも、谷は変化に富んでいる。
    こちらの谷は、もちろん氷河が作った圏谷。
    特徴的なのは、谷筋に沿って大きな段丘のような地形が繰り返し現れること。
    1つ1つの谷はU字谷、谷底は極めて平らで広い、
    でもその末端は急傾斜で次のU字谷底へとつながって行く。
    おそらく、昔この急斜面には氷曝ができていたのだろうと思う。
    アヤス谷に着くまでに、ほぼ4つの段級を通り過ぎる。
    各々平らに広がるアルプの中で、常に広々とした長閑な雰囲気に包まれる。
    花々は、特にこの平坦部に多く、ワタスゲなどの湿地植物も見かけられる。


    4つ目の平らなアルプ 谷奥には民家も現れた
      


  • 2015年02月02日 Posted by matterhorn2 at 12:05Comments(0)Tour Monte Rosa (TMR)